北京は天国、マンチェスターは地獄・・・

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先日、今シーズンの自転車トラックワールドカップを締めくくる、第4戦マンチェスター大会が行われました。遅ればせながら、第3戦北京大会と合わせて報告を。
いやぁ、北京は寒かったですね〜!!川がコッチコチに凍っとりました。
しかし、大会自体はとても熱い内容でした!
メルボルン、カリとスプリントで好成績を残してきた北都留選手でしたが、今回は練習中に左足首を怪我してしまい、ちょっと残念な結果になってしまいました。
それでも決勝トーナメント初戦の1/8を勝ち上がり、準々決勝1/4には進出し7位入賞したのですから流石です。
チームスプリントでも、予選を4位で通過し、銅メダルを掛けて中国と対戦。
僅差で敗れ4位に終わったものの、表彰台迄あと一歩・・・その差は僅か。
そしてケイリン。浅井選手が決勝まで勝ち進み、見事3位入賞!表彰台に上がりました!!
やっぱり日本選手が表彰台に居ると嬉しいのは勿論、撮る側からするといつも以上に力が入ってしまいますね〜!!おめでとうございます!!!
そんな北京大会から一ヶ月おいて行われたW杯最終戦、マンチェスター大会。
タイトルから、日本の選手達に地獄が待ち受けていたのか!?と思われるかもしれませんが、地獄が待ち受けていたのは我々撮影スタッフでした・・・
日本チームは、北都留選手がアジア選手権から引き続きで疲れがある上に、胃腸の調子を崩し、最悪のコンディションにも関わらず、スプリントで5位入賞。流石です。
チームスプリントでも、結果的には6位という成績でしたが、タイムはほぼベスト。トップのタイムレベルが世界戦を意識してか随分底上げされていたのです。
しかし日本チームも、着実にまとまって来ているので、まだまだ伸びるでしょう!
と、日本選手達は頑張っていたし、地元イギリス勢をはじめ、ヨーロッパの強豪達のレベルの高い戦いが観れて大会としてはとても素晴らしかったのですが・・・何が地獄だったかと言いますと・・・ズバリ、スケジュールです!!
通常、W杯は3日間開催で昼の部と夜の部があり、朝は11:00〜12:00頃から始まり、終了が23:00頃まで、というのがスタンダードなタイムスケジュールなんです。
しかし、マンチェスター大会は初日から9:00開始、2日目9:30開始、3日目に至っては何と8:15開始!
それでいて終了は毎日23:00頃・・・(最終日は18:00でしたが)
朝は開始時間の1時間〜1時間半前に会場入りする為、最終日はまだ夜も明けやらぬ薄暗い内に会場入りです・・・初めてですよ・・・。
競技スケジュールの都合で、食事を取るタイミングが中々難しく、昼食と夕食の合間が余り無かったり、ちょっとした合間にかきこまなければならなかったり・・・
普通、昼の部と夜の部の間には1時間半〜2時間程のインターバルがあるんですが、最終日は何と30分しかない!
その時間を使って、日本ピットや勝ち上がり選手達の様子を撮影しに行かなければいけないのに・・・
とにかくタイトなスケジュールで、かつてない位ヘトヘトになりました・・・
いやぁ、キツかった・・・
これで、2010-11シーズン自転車トラックワールドカップも終了し、いよいよ3月下旬、オランダで集大成である世界選手権が行われます!
去年は盛選手が世界戦17年振りのメダル獲得が有ったり、フランスのG.ボジェ選手がスプリント2連覇を達成したり、1KmT.Tで日本の競輪でも走った事のあるオランダのT.ムルダー選手が優勝したりと、見所満載の大会でしたが、今年も来年のロンドンオリンピックを控え、熱い闘いが繰り広げられる大会になると思います!!
日本選手達の闘い振りも楽しみです!!
今シーズン参加された選手の皆様、お疲れ様でした!
さて、最後にひとつ。
ケイリン決勝にて、とんでもない事が起きてしまいました・・・
同じアジアのライバル、マレーシアのA.アワン選手が多重落車に巻き込まれ、それによって出来た細長い鋭利な木片がアワン選手の左足の脹ら脛〜臑にかけて刺さり貫通!
それでも再乗、ゴールし3位入賞したのですが、ゴール後再び倒れ込み、担架にて搬送されて行きました・・・
翌日、我々の素材をプレビューして見ると、痛々しいアワン選手の姿が・・・
実はその場では、足に木片が突き刺さっていた事には気付いていてませんでした。しかし、改めて見返してみれば、確かに左足に木片が貫通して突き刺さったままゴールしていました・・・
彼は、日本からしたらオリンピックを目指す上では強力なライバルなんですが、以前にも書いた通り、普段は明るく気さくで、とても好青年なんです。
マレーシアのチームスタッフから聞いた情報によると、搬送中に足のなかで木片が折れ、その日中には抜き取る事が出来ず、翌日、木片を取り除く為に足にメスを入れなければならなくなり、今季の世界選手権は欠場を余儀なくされてしまいました・・・
ワールドカップでは、ケイリンでリーダージャージを最後まで守り、世界戦でも2年連続銀メダルを獲得していただけに、本人はとても悔しく、また辛い事だと思います・・・
1日でも早い回復を祈っています!!
kdz